ランクル70の初走り



動画は納車2日目の初走りだそうで、なんでもひとつ目のコブは越えたらしいのですが、どうやらふたつ目で前に進めず、後ろに下がるにもコブから落ちそうな状態ですね。納車されたばかりのランクルでは余計に神経使いますね。見ていてはらはらしちゃいます。

ランクル70は二度のモデルチェンジでも基本設計は変わらず

ランクル70が国内販売されていたのは1984年11月から2004年7月までの20年間でしたが、外観ではグリルのデザインが変わった程度ですから、息の長いモデルだといえます。

ランクル70の20年間は、型式の違いで3期に分けることができます。最初は3B型エンジンのBJ70/73、13B-T型エンジンのBJ71/74のBJ時代です。70/71はショート、73/74はミドルなのです。

ワイドボディーのZXはなく、グリルはメッシュで英字の「TOYOTA」ロゴが入っています。AT車が初めて設定されたのが、BJ71/74だったので、ATと組合わされるトランスファーのギア比は、87年に1.963から2.295へとローギア化されているのです。

ランクル70の中期は、PZJ70/77、HZJ73/77で、70系ワゴンにフラドのサブネームが加わり、4ドアが登場したのと同時期のモデルチェンジでした。

1HZ型エンジンを搭載したモデルを上級のZXグレードとし、前後フロントバンパーの延長やオーバーフェンダー装着などで外観上も差別化を図りました。

1PZ型エンジンは、排ガス規制の影響で1994年に廃止され、以降、ショートも含めて全車にJHZ型エンジンがされるようになりました。

1995年にはグリルのエンブレムが楕円タイプになり、ATが扁平トルコン採用のA442Fに変わりました。さらに1996年に最大積載量が400㎏から600㎏ぺと増量され、リアサスにヘルパースブリングが追加されました。

ランクル70の後期は、1999年8月からフロントサスがコイル・リジッドとなりました。型式はHZJ71/74/76となり、最大の違いはフロントサスなのですが、他にも様々な改良が施されました。外観的にはグリル形状が立体的になり、メッキ仕上げで存在感を増しました。

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ランクル70は快適さは二の次

ランクル70は、高級とは無縁の車両なのです。シート表皮は、幌モデルがビニールレザーですし、その他は車体形状、グレードにかかわらずファブリックなのです。

ランクル70の最上級のZXでも、本革はおろかモケットですらないのだが、ZX用のファブリックは専用で、センター部に柄がついて、すこしだけ洒落ているのです。

ランクル70の表皮が安.っぽいのは我慢できるとしても、リクライニングの調整部分が少なく、ポジションがしっくりこないのです。パワーシートのように何カ所も調整部位があればとまではいわないのですが、せめてリクライニングくらいは調整できるものにして欲しいですね。

クロカン走行時に必要となる背筋を立てたポジションが採れないの.が残念ですし、ランクル70を購入した後に、アフターのリクライニングバケットを交換するユーザーも少なくないようです。

ランクル70は、全車とも商用登録なので、リアシートの造りはそれなりなのですが、荷室を拡大するときに、コンパクトに折り畳めることが前提だから、クッションは薄く、フォルムも平板なのです。

ランクル70は、サイズ的には一応3名分となっているのですが、ヘッドレストはふたつしかないし、4ドアのセミロングはともかく、ショートでは足元のスペースも充.分には確保されていないため、後席での長距離移動は快適とはいえないのです。

ランクル70は、4ドアも2ドアも、フロントドアの大きさはほとんど変わらず、2ドア車の後席への乗り込みは、窮屈な姿勢を強いられますが、セミロングの後席は、広さも乗降性も問題ありません。

贅沢をいえば、5人フル乗車での長距離移動もさして苦痛はないはずですが、フロアは、幌モデルを除いてカーペット敷きです。荷室まですべてカバーするカーペットは、泥汚れが必至のクロカン遊びでは邪魔ですが、家族の旅行バッグを載せるような使い方にはありがたいです。

最大積載量はサイズに関係なく、96年モデルまで400㎏、その後99年モデルまでが600㎏、最終型が500㎏と余裕がたっぷりあります。

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